縁起を担いだ

Chartreuse2007-11-25

宣言通り、23日はIKEAにもみの木を買いに行った。早朝起きて(同居人にたたき起こされ)、開店と同時に(行くつもりだったのだけど30分遅れで)IKEA港北に到着。おおー、あるある、山のように積まれたもみの木に人だかりができてる!
早速いそいそともみの木売り場に行くのだけど、会計システムがよくわからなくて短気な同居人はすぐにいらいらとする。まったくもう、そんなにすぐにいらいらしなくてもいいのに。結局先にお会計をしてレシートを見せれば、そのまま持って帰って良いらしい。おおざっぱだなー。もみの木脇のレジは大混雑で、中のレジでも良いらしいから、他のお買い物を先に済ませることにする。まあ、もみの木は大量に積んであったから売り切れることはないでしょう。
先日も述べたように、もみの木自体は1980円で1月15日までにIKEAに持って行けば金券キャッシュバックなのだけど、IKEAに来た時点でいろいろと無駄遣いをしちゃう。結局フロアライト(2680円)とかハンガー(4本460円)とかその他いろいろとなんやかんやかって1万2千円くらいになる。おそるべしIKEAマジック。
無事、もみの木を買って帰宅。もみの木は根切りとはいえ、生きてるので水をごくごく飲む。部屋への蒸発分も含めて一日に400ccくらいなくなっちゃうのよ!みんな気をつけてね。
それにしてやっぱり生のもみの木は素敵で、うちの母親は裏日本の片田舎でむかしから苦労して根付きの生もみの木を手に入れていたけど(やっぱり気候に合わなくてすぐにからしちゃっていたのだけど)、こんな素敵な企画があったら大喜びだっただろう。母に送ってあげようと思ったけど、今年はうちの家族は仕事でオーストラリアに赴任した姉を訪ねて年越しはオーストラリア。両親なんか12月半ばから渡豪して1月下旬まで帰ってこないというから、もみの木も不要だろう。なんてことをぼけぼけと考えながらもみの木を飾る。2年前オーストリアで買ってきた天使の飾り、とか、ロンドンで買った鳩の飾り、とか少しずつ思い出しながら飾るのがすごく楽しい。相変わらず、私の大切なもみの木の飾り付けの儀式を同居人の子供が邪魔するのでちょっと悲しい。でもそういう悲しみをぐっと我慢してにこにこと一緒に飾る。
夕方、夕食のお買いものに駅まででたら、お酉様のお祭りをやっていた。派手な熊手を買うと幸福になれるらしい。屋台で売ってる派手なのは値がはったので(極小のやつでも3000円だし、インテリアにもそぐわない、ツリー飾っちゃったし)、麦の穂のついた控えめなやつを一個買う。幸せになりますように。

ハッセルブラッドとデビット・ハッセルホフをいっつも間違えちゃう。


いそいそとLeopardにOSを入れ替えたのに、もう使えない機能がいっぱいで日常生活に支障をきたしています。いろいろとあるのだが、一番腹がたったのはExcelとToastがつかえなくなったこと。仕事ができないじゃないか。結局Excelを阻んでいた要因はATOKExcelを使うときはことえりを使えば問題は解決する。でも日本語入力ソフトが変わるとものすごく不便。もう、私の大切な時間が!と想いながら仕事をしている。Toastに至ってはもう全く使えないので外してしまってMac標準の焼くシステムみたいなのを使用しているんだけど、私はToastのチンと焼き上がる音に、仕事終了の達成感みたいなのを感じていたので、欲求不満。ああもう。


というわけで、家電を買おうと思っている。もくろんでいるのは寝室のテレビをアクオスにすることと、私用のデジカメをリニューアルすること。しかし、同居人は寝室には20型でいい、といい、私は26型がいいと思うので折り合いがつかない。私用のデジカメは、機能満載でプロ仕様のPowerShotG9にするか、デザインと軽さをとってIXYシリーズにするかまだ決められない。それに加え、寝室のベッドも変えたい。最初はカッシーナとかヒュルスタがいいなーと思ってたのだけど、馬鹿者、70万円?やめたやめた、イケアに行こう。と思ってHPをみたら、11月23日からイケアではなんと生もみの木を発売するらしい。http://www.ikea.com/ms/ja_JP/campaigns/xmas_tree.html あの、アメリカ映画とかでよく見るやつ。根っこがついてない大きなもみの木を、若いカップルとかがずるずる引きずって家に運んでるよね。わあ、すごく楽しそう(emimiさん、ときめきません!?)しかも1990円で、1月にイケアに持って行けば、1990円の金券でキャッシュバックなんだって!これは、初日の朝開店とともに買いにいくしかない!
そんなこんなで、今仕事ではケーキ特集に向けて毎日20個くらいのケーキを撮影しては食べている。うぇー。夢みたいな撮影だとお思いでしょうが、ケーキの撮影というのは神経を使う(持って帰るのが難しい、撮影のときに崩さないように下の銀紙をはがすのが大変、絵的に変化がつきづらい)。私はケーキというものを年に1回食べれば良い人間なので、たいていデザートめいたものというのは、レストランで食事をしたときに強制的に最後に食べさせられることが一番多い。でも、今回の取材で、ケーキのめくるめく魅惑の世界を知りました。うまいケーキってうまい!だけど、一日20個の試食は辛い。反動で普段はあまり魅力を感じないラーメンとか焼きそばとかそういう辛いものを食べたくなる。また、私は非常に燃費の良い人間なので、食べたケーキは着実に身になっていくような気がする。試食前と試食後って鏡を見たら顔がぽっちゃりしている(気がする)。「私家版東京美味しいケーキベスト3」は12月6日のはてなでご報告いたします。
昨日は待望のシュレック3のDVDを買って3回観た。誰がなんと言おうと、私はシュレックがすごく好きで、子供に見せたいアニメナンバーワンだ。3はあまり、という声を良く聞いたけど、まあ1が一番おもしろいのはどのシリーズものでも同じで、私は3も心から楽しめた。おとぎ話の語られなかった人々という設定とかすごく好きだ。痛快だ。今回はドンキーの出番が少なかったのが残念。そしてあと2作は続くという話だけど、今後はあのキモカワ系の子供が登場するのだと思うとちょっと、怖い・・・。シュレックは特典映像もおもしろく、プロットをスタッフ全員に説明するシーンとか、CG制作過程とか、みんな馬鹿みたいに真剣で素敵だ。私もあんな風に仕事に臨みたいものだ。
そして、Gattacaを観る。97年のアメリカ映画だけど、良くできている。おもしろかった。Gattacaを観ようと思ったのは、先週同じ名前のバーに、美少年とスペイン男と行ったからであって、なんとドラマのような話だが、我々は今、共に仕事をしている。どうしても人間には好きになる人間のジャンルみたいなものがあって、この狭い世界では、数年後に彼らがオフィシャルな場で顔を合わせるという機会はゼロではない。ともあれ、私は彼らの才能に、純粋に人として尊敬と愛情を持っており、こういう場に私が同席できるのは限りなく幸福に思う(ああ、あの辛い時期を乗り越えておいてよかった)。そしていずれは今の同居人もこのプロジェクトに関わってきてしまうことになっているのだが、そうなると私はもう胃の痛い限りだけど、別にやましいことなど(ちょっとしか)ないはずなので、堂々と生きることにする。と、いうわけで今日は良い天気。ドライブに行ってこようかな。

もしかして、ハロウィンだからなの?

うちの会社には様々なアーティストが出入りするんですが、その中の一人に、「クリスマスの特集の表紙にかわいいクマのぬいぐるみを使いたいんですけど、撮影に使えそうなクマのぬいぐるみもってませんか?」と訊ねたところ、貸してくれた手作りベア。
こ、これは、クマではないよね。

リハビリテーション

ユルスナールの「ハドリアヌス帝の回想」を読んでいる。素晴らしい小説です。これほど言葉に愛されている人を他に知らない。


言葉に愛されてる。


先日、私にそう言ってくれた友人がいた。
それは私が今までの人生で頂いた最高の賛辞。それはちょっと大げさ過ぎると照れくさいけれども、嬉しい。


先日、とあるバーでグリーンアラスカを飲んだ。130種類もの薬草を使い、今でもそのレシピは3人の修道士しか知らないというシャルトリューズはそれだけで完璧なリキュールだから私は、普段はこのリキュールはストレートで飲む。だけど、そのバーは初めての店ではあったけれど、グラスは美しく磨き上げられ、氷は固く純潔で、バーテンダーの指はしなやかで繊細だったから、カクテルを飲みたくなったのだ。
「アラスカ」はジンとシャルトリューズをシェークしたカクテルで、シャルトリューズを緑色のヴェールに変えれば、「グリーンアラスカ」となる。ヴェールのアルコール度数は55度、ジンだって40度あるから、かなりアルコール度数の高いカクテル。それが喉をつたい胃に落ちる瞬間は、私が最も自分の内臓を親しく感じるときだ。
私はそのときバーテンダーに、この「グリーンアラスカ」についての想い出を何か語ろうとして、でもそれが何だったのかさっぱり想い出せず、しょうがないから洗濯機の排水溝が詰まって水が溢れて、その原因は粉洗剤が詰まって固まっていたの、粉洗剤には気をつけて、などとどうでもいい話をしてしまった。
それで今日になってブログを更新しようと思ってはてなを開いて、あっと思った。
グリーンアラスカは私のブログのタイトルだったんだ。
およそ2年半前、あまりに辛い出来事に耐えられず以前のブログを逃げ出したのだけど、その私を追い詰めた張本人は、「私にどうして欲しいの?」という問いに、「アラスカに行って欲しい」と言った。ならば、私はアラスカに、アラスカよりももっとシビアでクールなグリーンアラスカに行ってやる、と思った。
その人から逃れて、でもブログに「手紙」というタイトルまで付けたのだから、私は見つけて欲しくてやっていたのだろう。明らかに。
滅多に、というは全く自分のブログは読み返さないのだけど(恥ずかしくて死んじゃう)、おそるおそる最初の頃の日記を見てみた。
切々と、手紙を書いていた。身を切るように。別に上手い文章でもなんでもないけれど、心を伝える唯一の手段として、私は真剣に、真摯に文章を書いていて、「言葉に愛されている」わけではないだろうけれど、言葉を愛していた。
今、私は毎日恐ろしい数の原稿を書く。単なる物件紹介から、インタビュー、旅行記事、ニュースリリース、メルマガまで、なんでも。特に光る記事でもなんでもない。重要視するのは、読みやすさ。最近は、絵を見るようにしか文章を読まない人が多いから、完結に、容易に。自分の文章は愛せないけれど、これは私の生きる手段なのだから、淡々と文章を書く。愛のない世界で。


手紙を書こうと思う。かつては一日に何通も「投函しない手紙」を書いていた。
結局、私は自分のために文章は書けないんだ。誰かに向けてしか。
別に文章だけじゃなくて、私がするあらゆる行為は、結局誰かのため、じゃないな、誰かに向けてされるもの。別にそれが伝わろうが伝わるまいが、私は孤独だけど満たされたし、「愛があった」。
なんだかな、今は、何を語っても陳腐な私の言葉だけれども、ちょっとリハビリが必要ね。リハビリに行ってきます。

Wonderful World

今日は明日からYahoo!動画で配信される「ユーミン・フィルムズ」の試写会に行ってきた。私の友達が、監督をしているの。
http://streaming.yahoo.co.jp/p/t/00067/v02957/
(私の友達がやってるのは2番目のやつ。Macでは全く見れないけどね怒)
ユーミンは私の人生には全く触れてこなかったが、今回改めて聴いてみて、やっぱすごいなあ、と凡庸な感想を持った。だからといってCDを買うほどではなかったけど。
先週末は、「パンズ・ラビリンス」を観てあまりの暗さに衝撃を受け(良い映画だったけどさ)、原宿で催されている友人のアートイベントに参加し、美少年と横浜へドライブし、「笑の大学」と「武士の一分」を観て、スペアリブをたらふく食べて、ドンキーコングたるジェットに熱中し肩を痛め、練馬祭で焼きそばを食べ、深夜いきなりカレーを煮込み、町田康の「パンク侍、斬られて候」に感嘆した、忙しい週末だった。町田康、おもしろかったなあ!すごく見直しました。相変わらずいつもの調子で解説には高橋源一郎がいつものごとく讃辞を贈っていた。
パンク侍は新人の男の子がぜひ読めと勧めてくれたのだけど、翌日には町田康のCDまで貸してくれ、なかなか親切な男の子だ。まだ聴いていないけど。
そんなこんなで、最近はレニー・クラヴィッツの「Lady」を良く聴いており、これって昔、どっかのアパレルのCMに使われていたやつだね。Gapだっけ?レニー・クラヴィッツとあの、「Sex and the City」の顔の長い女の人が踊り狂ってたCMの音楽じゃなかったっけ?こういうのを思い出すと、私もやってみたくなって、深夜どたばたと踊って同居人からクレームが来るのだけど、そういえば私はサム・クックの「Wonderful World」を歌いながら恋人と踊るのが子供の頃からの夢なのでした。「刑事ジョンブック」みたいにね、ガレージで。29歳になった今でも、未だに諦められないのです。

家出猫の行方

朝起きたら、まぶたが開かなくてどうしたのかと思っていたら、まぶたがばけもののように腫れていた。思わずぎゃっとなるけれど、過去に経験があるからそう慌てない。これは、むくみ。ホルモンバランスが崩れて、代謝が悪くなり、皮膚の薄いところに水がたまるの。さすがにこんな顔では会社にいけないし、お休みする。体がだるいから、ひたすらこんこんと眠る。雨の日のねこのように眠る。その日は同居人のバースデー。仕事で遅くなるということだったから夕ご飯を作って待っていようとはりきっていたのに、起きたら夜8時過ぎだった。一体何時間眠っているんだろう。仕方がないから近所の貧相なスーパーにぼさぼさの頭でだるだるの部屋着という情けない格好のまま買い物に行き、蒸し鶏の香味チキンという、至極簡単な料理を作る。11時前に帰ってきた同居人に、おめでとうと言い、もそもそとご飯を食べる。デザートは?と言われたので、両手を挙げて「私」、と答えるけど、「口の周りをふけ」と言われたので、素直に口の周りのチキンソースを拭う。こんなに、リラックスした付き合いだ。

寝る前に、赤ちゃんが欲しいのだけど、と言ってみると、分かってるよ、という返答。「でも、ちゃんとしたらね」。
普通に妊娠しない方法でセックスをする。

なんか、みんな身勝手だなあ、と思う。
この一週間で、浮気予定相手には情況の変化を理由に2000年の延期を申し出られ、別れて5年がたつ8年来の付き合いの妻子持ちの男にスペイン旅行に誘われ、2年ぶりに電話をかけてきた美少年には、やっと電話で話すことができた、と思わせぶりな台詞を言われて久しぶりにときめいた。おそらく最も今後が有望な同居人には、受精拒否をされている。


ほんと、みんな身勝手なこと。


昔、飼っていた猫は、よくうなされていた。険しい顔で、ときに、うみゃあと寝言をいうので、どんな怖い夢を見ているのだろうとこちらが心配になって揺り起こすと、この世のものとは思えないほど不機嫌な顔で、睡眠を妨害されたという怒りをあらわにして、私の手の届かない棚の上のお気に入りの寝床に帰ってしまうのだ。あの子は一体どんな夢をみていたのだろう。結局あの雄猫は、近所の猫たちのマドンナ強奪選に破れ、家を出て行った。恋に破れて家を捨て街を立ち去るなんて、なんて潔いこと。
こんなところでいつでも私は窓口をオープンにしているから、かつての男たちが帰ってくる。あっさりしているんだか未練たらたらなんだか分からない。
いっそのこと塔にでも閉じこめてくれたらいいのに。