ハワイ2時13分 時差ボケ

あっという間にハワイにおり、しかもこちらは金曜日の朝2時13分という解せない時間です。木曜日の夜成田を出発した飛行機は日付を飛び越えて木曜日の朝9時にホノルルに到着し、そのまま2時間を切る睡眠時間のままオアフを駆け巡り7件取材し、軽く吐き気を覚えながらホテル入り。ダイニングでビールと軽い夕食をとって、おそらく21時頃にバタンと倒れて眠り、さきほどふと目が覚めたら深夜2時。完璧な時差ボケです。あーあ、タイタニックの時代が懐かしいなー。ちょっとハワイに行ってきマースっていって、船で1ヶ月くらいかけてハワイに行ってさ、で1ヶ月くらいかけて島を巡りまた1ヶ月くらいかけて日本に戻り、原稿を書いてさ。誰が飛行機なんて発明したんだろう。このせいで私の体内時間はいつも狂っている。
土に根を下ろし、風と共に生きよう by シータ


そんなこんなで数年ぶりのハワイですが、街はかなり変わりました。むろん、訪れる私の方が変わったというのもあろう。今日泊まっているのは、オアフでも最高級にランキングされるホテルだけど、私の心は全然なびかない。リゾートは風光明媚ではなく、どこを切り取ってもさして美しくない。全体的な居心地の悪さ。私はチェックインした後、疲れた体に鞭打って、館内を偵察して歩いたのだけど、プールサイドのデッキは隙間なくびっちり並べられ、朝になるとこぞって良い席を陣取ろうとするゲストの姿が目に見えるよう。バーエリアも、ちょっと立ち寄っていっぱい食事の前に飲んでいこうか、という気にさせる魅力がない。導線も悪い。何をするにもちょっとずつちゃりんちゃりんとお金を取っていくというけちくささが漂うのがいや。ホテル側としては、ここに来るゲストはお金なんか気にしない人が多いから、という意識らしいが、いちいちサインをしたり課金されるのは煩わしいもの。ならば宿泊料金をもっと上げて、サービスを拡充したら良いだろうと思う。「リゾートで過ごすとお金がかかってしまって・・・」とびびりながらおずおずと過ごす典型的なリゾートムードになってしまっていて、リラックス感が漂わない。まだ一軒みただけなのでなんとも言えないが、今やゲストは、良い噂を聞けば世界中どこのリゾートへも足を伸ばしてしまう人が多い。その中でハワイのリゾートはなにかアドバンテイジを持っているか、というとさしてない気がする。もっと他国のリゾートのあり方について学ばなければならないだろう。
なんてさー、偉そうに言うけど、別にどうでもいいんだけどね、でもまあこのエリアの魅力を旨く読者に伝え、それを求める人とこの地を結ぶことの他に、最近ではホテルサイドや観光局などからも意見を求められることが多く、先日もある国のリゾートの担当者が電話をかけてきてちょっとお話でもというから、一週間後のアポの時間にあぶらとり紙で顔のてかりも抑えず、熱暑の中をビルケンシュトックを履いてぺたぺたと歩いて指定されたビルの受付に行ったら9階の会議室に案内されて、手元にエビアンが置かれた円卓で12名くらいのスーツを着た人が座っていて、それぞれのリゾートの改善点やエリアの魅力やその伝え方、今後の方針などを私に聞いてきて、ものすごく適当な感想を思ったままに偉そうに語っていたら、それを真剣にメモっている。「じゃあ次期のツアーではこのホテルを入れて、このホテルを外そう、このスポットを観光ルートに入れて、ここを外そう、ちょっと見積もりとって」とか偉そうな人が話している。えー!!まじで。もっとちゃんとした人に話を聞いた方がいいんじゃないか、と一瞬ひるむけど、取り返しはつかない。偉そうに語っちゃったし。かくして私は厳しいリゾートアドバイザーになり、今日も万引きGメンみたいに、蛇みたいに観察してとぐろを巻いていたのでした。ああ、イヤだわ、こんなわたし。
一方で、おもしろい店もたくさんできていた。特に食事のレベルは上がった。まだ後5日間、たっぷりと新しいハワイに出逢っていきたいと思います。うぇー。まだあと5日もあるのか。
では、もう一眠りします。おやすみーみんな。