順位のある愛ならいらない

Chartreuse2007-10-17

一般化をするのはどうかと思うが、編集者とフォトグラファーというカップルというのはなかなか理想的なんじゃないかと思う。編集という仕事も、フォトグラファーという仕事も、その世界に足を踏み入れてみないとなかなか分かり辛い職業だ。もちろん大方の職業は外部の人間からは分かりづらく、私も万華鏡職人の日常とか葬儀屋の職場環境とかにはとんと疎いのだが、でもなんとなく、万華鏡職人同士が付き合っても、なんだかあんまりうまくいかないような気はぼんやりとする。いや、もちろんこれは私の主観であって、世の中には万華鏡職人カップルもいるかもしれないが、なんだろう、それならば万華鏡職人はバレリーナと付き合って、その美しく踊るバレリーナからインスピレーションを得て、万華鏡の新たな世界を展開するとかいう方が、さらなる飛躍が期待できそうな気がする。しかし、万華鏡職人とバレリーナというのは、接点の少ない職業だ。お互い分かり合えないところが多くて、いつの間にかすれ違いになって、破局を迎えることになるだろう。いや、もちろん、世の中には万華鏡職人とバレリーナの幸せなカップルもいるかもしれないけどね。
そういう観点でいうと、編集者とフォトグラファーというのは、お互いの創造力を刺激する最高のパートナー。私は、表現したい対象をみつけ、それを彼に託す。彼の視点を信じ、技術を信頼する。彼もまた、私の表現したいものを探ろうとする。そうして完成したもののなかには、ときにつくった我々自身が震えるような完璧なものがある。それを造り上げ、共有する喜び。ものすごく効率がいいし、相乗効果も期待できる。プライベートとビジネスが切り離せない、編集者の場合、特に恋人をどこまでビジネスに巻き込めるかというのは非常に重要な問題になってくる。
しかも編集者が女の子で、フォトグラファーが男性だった場合、美しく写真を撮ってもらえるっていうおまけつきだし。彼氏にしか見せられない、大胆なカットなんか撮ってもらうのも楽しいよ。そのデータの入ったメモリーカードをなくさない限りはね、って、早く、みつけてよ!私の写真の入ったデータカード!!全くあのバカフォトグラファー!!