日光へ

Chartreuse2006-10-17

ちょっと日光に行ってきました。
なぜに日光かと言えば、4月に箱根の富士屋ホテルに泊まって以来、すっかりクラシックホテルファンになってしまったから。日本三大クラシックホテルを制覇すべく、ホテルの室料が半額となるアニバーサリープラン(誕生日の前後3日間に使用可能!)を利用して、日光金谷ホテルに行ってきました。

出発は朝7時18分発の日光1号。だけど池袋出発なのでらくちんです。快適な列車の旅ですが、途中JR線から東武線に乗り入れるとき、なんと数十秒間の停電がある。電気系統の切り替えのため起こるらしいです。無線ランとかお掃除ロボットとか優秀なシステムが氾濫する日本で、電気系統の切り替えで停電しちゃう電車があるってすごいおもしろくないですか?素人目には、そのくらいなんとかできるんじゃないか!て思っちゃう。別に特に不満はないが。

で、9時過ぎには日光着。まずは金谷ホテルで荷物を預けて移動します。金谷ホテル明治6年創業の非常に古いホテルです。その昔、自宅の一部を外国人向けの宿泊施設として開放したのがはじまり。その後数々の苦難を経て(かどうかは知らない)、今なお多くの外国人、日本人に愛されるクラシックホテルとして、世界遺産日光東照宮の麓にたたずんでいます。と、いうのはどうでもいい。私は買ったばかりの羊皮のミュールをいそいそと履いて来たのですが、こいつが7.5センチのヒールがあり、ホテル前の急な坂を登るのがむちゃくちゃつらい・・・。なんでこんな靴はいてきちゃったんだろうなー(>_<)ゞ

なんとかホテルにたどり着きチェックイン。もちろんまだ部屋には入れないけど、とても感じのいいベルボーイが荷物を預かってくれます。ホテルはとっても良い感じ。入り口のドアに「をす」と書いてあるところなど、最高だ。

その後観光へ。ちょうど神橋が修復を終えたところで、一般に開放されていました。全体が漆塗りのとても美しい橋。橋神様は縁結びの神でもあるようで、この橋を渡って結婚式をあげたカップルは夫婦円満、家庭円満になるそうな。公開は11月末までなんで、結婚を意識しつつも将来が不安なカップルは急いで!!

その後寺めぐり。最初に訪れた輪王寺で、私は魔除けのあまりのかわいさにハートを貫かれた。この黄色い飾りのなかには触覚の生えたコアラみたいな人の絵がかいてあって、それに名前を書いて部屋の北側に飾っておくと魔除けになるんだって。しかも中にははがきが入ってて、これに名前を書いて返信すると毎日名前を読み上げて拝んでくれるそうだ。で、切り替えの時期になると向こうから連絡がくるという、商魂たくましいシステム。本当に萌えた。思わず、購入を予定している車(まだ買ってナイ)に貼る自動車専用の魔除け護符まで買っちゃったぜ。
その後見猿言わ猿聞か猿とか眠り猫とか鳴き竜とか、動物好きにはたまんないケバケバとした世界遺産を見て、

昼飯は異様に手を抜いた観光客向けのそばやで、湯葉御膳を食べる。生湯葉とか煮た湯葉とかてんぷらとかそばとかごはんとかついてる節操のないセットで、とくに感想はない。

あ、でも日光地ビールは結構おいしかった。フルーティー。インターナショナルビアコンペティションで2位をとったという、栄誉あるビールなのだが、インターナショナルビアコンペティションって???

で、ごはんも食べたし、眠くなって残りの二つの神社をうだうだと巡ってホテルに帰る。
用意されていた部屋は、別館のコーナーツイン!3階建ての2階で、二方向に大きくとられた窓からは、大谷越しに男体山を望めます。すばらしい!

やっぱりホテルではそのホテルの一番良い部屋に泊まらなくてはならないと思った。「そのホテルの最上の部屋に泊まれ」をこれからの座右の銘にしようと思う。

ちょっと休憩した後、ホテル内散策へ。ホテルの資料館や写真展など、歴史あるホテルならではの展示、本当に楽しめました。

さて、夕食は楽しみにしていた「百参拾周年記念 献立」でございます。明治から昭和のメニューの中から選りすぐりのメニューをコースにしたてたもの。コースメニューは品数が多く、デザートまでに時間がかかるため19時までには席に・・・という案内通り、オープンきっかりの18時にレストランに行きます。

献立は・・・
大正時代のメニュー
一、前 菜  キャビア フラッペ ブリニ添え

     明治時代のメニューから
一、羹 汁  コンソメ トリュフの浮身
   又は
クリーム スープ ワシントン風

     大正時代のメニューから
一、魚類料理  海老の洋酒蒸し オランディーズ
   又は
日光虹鱒のソテー 金谷風

     昭和時代のメニューから
一、冷 菓  フルーツ シャーベット

     牛フィレ肉は明治時代のメニューから
一、本膳料理  牛フィレ肉のステーキ ロッシーニ
   又は
牛サーロインステーキ ワサビのソース
   又は
仔羊のポワレ ニンニク風味

     大正時代のメニューから
一、生菜料理  レタス サラダ サウザンドレッシング

     大正時代のメニュー
一、野菜料理  金谷特製カレーライスと
古典的 クリーム チキン コロッケ

     昭和初期のメニューから
一、甘味料理  オリジナル バニラ アイスと
本日のデザート フルーツ添え

一、珈 琲  コーヒー 又は 紅茶
¥13,860.-



となっております。

私は日光虹鱒のソテー 金谷風と牛フィレ肉のステーキ ロッシーニ風をいただきました。
目新しさはありませんが、安心できる味付け。しっかりとした腕前です。残念ながらサービス係が初々しすぎて、日頃東京で一流の店に行き着けている我々としては(なははんちゃって)少々もの足らぬ気がしましたが、こっちだってあまりの長丁場のディナーで途中からうとうとし始める連れがいるような客だし、まあいいか。
ディナーとともにいただいたのは、富士屋ホテルで勧められ感銘を受けた、サンタバーバラワイナリーのカベルネ・ソーヴィニヨン。こちらもしっかりとしたボディの割にはえぐみや苦みなどは少なく、非常に果実実のある素敵なワインでした。これは頼んだらラベルをきれいにはがしてくれて(その前につぐ人がワインでラベルを汚したけど!)、ラミネートで加工してくれてうれしかったです。

お部屋に帰ったらすぐに寝ちゃう。21時半には記憶がありません。
つづく。