オーブ

月曜日の朝は毎週死にたくなります。仕事に行きたくなくて。別にいじめられているとか仕事がいやだとかそういうのじゃなくて、ただ単に労働がいや。心底怠け者なので、働かなくても生きていけるなら働かない。だから社会起業家のおっさんたちが目を輝かせながら松下幸之助の言葉を引用しつつ、世のため人のために働くすばらしさをしきり私に語って、私はそれを原稿にするわけですが、腕がつりそう。歯の浮きそうな、目新しくもない内容で、言葉ががらがらがらがら。なのに目から鱗ですとかいう感想が来たりして、うんざりだよ。こんなんで目から鱗を落とすな。
あーあ。うちの庭から石油がでないかなー。


もとはといえばこの不調は、先日じゃがいも上司から進められた「ハイ・コンセプト 『あたらしいこと』を考え出す人の時代」を嫌々読んでいることから起因しているのではないか(変な日本語)。私は本を読むのは遅い方ではないのだけど、この本は1週間かけてもほんの数頁しかすすまない。


で、まあ途中経過をうだうだ読んでもしょうがないので、要点だけおさえるか、と最後のページをめくってみた。


新しい時代には以下のことを問うことが必要なようです。


1. この仕事は、他の国ならもっと安くやれるだろうか。
2. この仕事は、コンピューターならもっと速くやれるだろうか。
3. 自分が提供しているものは、豊かな時代の非物質的で超越した欲望を満足させられるだろうか。


豊かな時代の非物質的で超越した欲望?
超越した欲望って?すんごく難しくてさっぱりわかりません。


あとね、文中に「オチ当てクイズ」というのがあって、正しいオチをあてなさいというのがあった。


ある土曜日、ジョーンズ氏は隣人のスミス氏に、「スミスさん、今日の午後、お宅の芝刈り機を使いますか?」と問った。「はい、使いますけど・・・」スミス氏は慎重に答えた。
そこでジョーンズ氏は言った。


A 「ああ、そうですか。終わったらかしていただけますか?」
B 「よかった!じゃあ、ゴルフクラブは使いませんね?貸してもらえます?」
C 「おおっと!」踏みつけ熊手が危うく顔に当たるところだった。
D 「鳥たちがいつも草のタネを食べてしまうんですよ」


この中から正解を選べ、と。
健全な脳を持った人はBを選ぶそうだ。だけど右脳半球、特に前頭葉に損傷のある人は正しい答えを選べないんだと。
もしかしたら私は前頭葉に異常があるのかもしれない。
この章の末には、以下のような良い感じの言葉がつづられている。


「遊び心いっぱいの軽妙な資質が、クリエイティブな人の特徴であることは疑いはない」




さっきトイレに立ったときに同僚の女の子に会い、立ち話。「今オーブだから辛い」と。オーブ?ああ、Aube。夜明け→生理前。
うざいーーー。
その後も彼女はオーブオーブと連発し、フロアに帰ってきても大声でオーブオーブと言っていた。
なんか鬱陶しい人の多い会社です。ああ、帰りたいー。


だから私は、良い音楽のことでも考えることにします。
昨日は梅雨らしい一日でした。
キリンジの「この雨を見くびるな」を聞きながらじゃぶじゃぶと雨の中出かけて、フィットネスクラブでじゃばじゃば泳いで、マイケル・ジャクソンの「リメンバーザタイム」を聴きながらまた雨の中ばちゃばちゃと帰ってきました。どちらも私の青春の音楽。たぶんそれぞれ500回くらい聴いたんじゃないか。キリンジは新しいアルバムを発売するみたいです。楽しみだ。
そんなこんなでストレスフルな一日です。