うらにほんへ

びゅーっと実家に帰ってきました。
しばらく前から父の退職と同時に改築したという築17年を迎える実家(もうそんなにたつのかー。私も歳をとるはず)を見に来いコールが激しくて、今年はお正月にも帰らなかったし、こんなくそ寒い時期にウラニホンの曇天の冬まっただ中の実家に、転職までの休暇期間を利用して帰りました。
実家にかえってまず驚いたのは、一軒家かとおもうよう仰々しい車庫。そして両親の寝室が完璧に別れており(離婚の危機は脱したらしい)、ピアノ室が応接室になっており(ピアノはー?と思ったら居間にあった)、50インチのホームシアターができていた(さすがに一般家庭にあるとでかいなー)。車にはカーナビもついていた(知ってる道しか通らないクセに)。そして、それらを見事なほど使いこなしてない(くれ!)。 ちょっとあまりの浪費ぶりにむっとしていたら(まあ私がむっとする立場ではないが)さぶそうなコートしかもってない娘に見かねた母がユニクロで2990円のエアテックのコートを買ってくれた(ラッキー)。そして父を騙してiPodnanoを買ってもらった(ついに私のiPodのバッテリーが寿命。三曲で電池がなくなるんです)。わーいわーい。すっかり機嫌も治って、夜ご飯は両親の行きつけの小料理屋。カウンター6席とこあがりが二つのこぢんまりとした店ですが、それはそれは美味しい料理をだします。まずは食前酒として大吟醸をグラスで。それでお通しを頂き、お刺身はぬる燗で。ふぐの白子の入った紙鍋の後は、天麩羅。このあたりで初めてビールを一杯いただきます。まずはビール、ではなく、食事がすすむにつれ、疲れてきた胃と舌を爽やかにするためのビール。粋だねえ。
今日は特に私がいるということで宍道湖のものにこだわってくれたよう。白魚の吸い物も美味しかったけど、いちばんのヒットはあまさぎの蒲焼き。立派なあまさぎが香ばしく焼かれ甘辛いタレにからめてあります。ああ、至福。
翌日も一日だらだらして、誰もいない商店街をぶらぶら歩いて(過疎だよう)、ぶらっと古本屋にいったら(普通の本屋より古本屋のほうが多いんだよ)、外国人作家のら行にリリー・フランキーの並ぶ古本屋ではあったが、新品同様のポール・オースターの「ナショナル・ストーリー・プロジェクト」が800円で、普段は極力古本を買わない私でもこれにはついつい食指が動く。まあ柴田元幸は稼いでいるからいいんだー。

そうだ。羽田空港で生まれて初めて高濃度酸素を吸ってみた。実家に帰るため向かった羽田空港には予定よりなんと15分も早くついたのでこの時間をどう使おうか思案していたところ、おみやげ屋さんの二階に高濃度酸素10分600円の看板が。早速向かってみる。二階にあがるとブルー、ピンク、ラベンダー、イエローなどのパステルカラーの太い試験管のようなものが設置されたマシンがずらり。色は香りによって別れており、好みの香りのマシンの前に座る。するとお姉さんがやってきて初回のみ鼻チューブを300円で購入してください、と言う。そうか。ゴムチューブは個人の持ちものなのね。でゴムチューブを鼻に突っ込むとおもむろに酸素投入。鼻から吸って口からはく、腹式呼吸が効果的です、とお姉さんは言う。途中人差し指で計る体内酸素濃度計を持ってお姉さんがやってきて私の体内酸素濃度を測ってくれる。でも最初から最後まで99%で、MAXが100%で、私はあんまり酸素を吸う必要がなかったと言える。
10分間酸素を吸ってみて、まあ感想を問われれば、恥ずかしかった、てことです。だって鼻にチューブを通してみんなすまして雑誌とか読んでるんだよ、ありえん。とはいえ、ゴムチューブは店に預けるか持ち帰るかが選択できて、羽田にそう来る機会もないだろうし、私は持ち帰りでお願いする。持ち帰ったところで使う機会もないだろうけど。
て感じの高濃度酸素、ぜひお試し下さいませ。