二組のカップルの同居

Chartreuse2006-01-03

あけましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いします。

念願の銀のうさぎが二匹とも手にはいりました。
ものすごく苦労した。
当初銀のうさぎは諦めかけていたのだけど、すでにいる二匹の黒うさぎは亡き妻の愛用品だったことを知ってとたんにいやになった。だからもう二匹飼うことを決めて、買いに行ったらなんとペッパーはすべて売り切れで、ソルトしか残ってなかった。くやしいからすべてのレイジースーザンに電話をかけまくってそれでもなくて、恋人に「あなたがなかなか決めてくれないから」とかきいきい罵ってたのだけど、なんと親切な友達が立川に一点だけ残っていたペッパーうさぎを取り置いてくれて、昨日やっとうちにやってきたという運び。銀のカップルと黒のカップルの同居生活スタートです。

今年のお正月は実家には帰らず恋人宅で過ごすことにした。
と、いうわけでおせちを(実家から送ってもらい)お重に詰めてみます。こんな感じ。

で、大晦日から元旦にかけては一歩も家をでずに片付けとか紅白とか観て過ごして、元旦も寒かったから一日中だらだらして、結局24時間で7回もやったから疲れ果てて、今年は計画的にやらないととかくだらない目標とかたてる。

幸福ななかにも不幸なことはちょっとずつあって、たとえば、私は子供の頃から結婚指輪はティファニーだと決めていた保守的でステレオタイプな女なんだけど、その指輪が恋人の亡き妻との結婚指輪とかぶった。どうして世の中に無数にある結婚指輪が、偶然に一致するんだろう?それを知ったのは、大掃除のときに恋人の子供が嬉しそうに、みてみてママの指輪と私に持ってきたからであって、私はあらとってもすてきね、と言う。その日に夢で、一緒に銀座のティファニーに行った恋人は、俺のはいいやあるから、と言い、私は不機嫌に目覚める。ほんっとに私が100%勝手に想像しているだけであって、恋人には全く罪はないのだけど、悲しい。悲しいよ、悲しい。

ベッドの中で駅伝を観ながら、恋人に、両親に話す覚悟ができたことを告げる。だから、あなたの今後の予定をきかせて。

恋人は言う。来年の4月、つまり3回忌の後に籍を入れて結婚をしたい。

その言葉で私は寝返りを打って、恋人に背を向けるけど、彼はその不機嫌の理由に気がつかない。


最初に、私にプロポーズしたときに、恋人は私に、次の春って言ったのに。

どうしていきなり一年も延びちゃったんだろう?

一日、考える。おそらく、私を思いやってくれたんだろう。いろいろと準備もあるし、そのくらいがちょうどいいけど、だけど納得いかない。

日付が変わって友人との新年会から帰ってきて、私はベッドの中で恋人に尋ねる。

どうして三回忌の後なの?
最初は次の春って言ってたのに?
私をこんなに不安定な立場に、後1年以上放置するの?
覚悟ができてないなら、私を家に呼び寄せちゃだめだよ。

私は、一生懸命言葉を絞り出す。どうして、こんなに辛いことを言わなくちゃならないんだろう?
涙がこぼれる。

恋人は、うなだれて言う。

ごめんね。
あのね、次の春が三回忌だって勘違いしてた


まったく。まったく、もう。

三回忌は親族が集まるし、そのときに私が辛い思いをしないように、そうしようと思ったらしい。

まったく。まったく。
力が抜けるよ。どうして、そんな大切なことを素で忘れるんだろう?

だけど、たぶん世の中はすべてこんなちっぽけな間違いとかからはじまるんだろう。
私たちには訊かなくちゃわからないことがたくさんあって、私の恋人はなんとも言葉の苦手な人だけど、でも、言葉しか伝えるものはなくて、私は、今年は、精一杯、血肉を削って、言葉を、言葉を絞り出していくんだ。