あなたが別れたら、私も別れよう

週末は、クラムチャウダーと鯖のグリルとポテトグラタン、シードル。 だからさあ。 一生懸命スポーツジム行っても、こんなことしてたらさあ・・・。


先日何か本を求めてとんぼのように本屋に入ったりでたりを繰り返していたら、何が欲しいんだかわからなくなって、きい!ってなったところ目に飛び込んできたのは、id:ishmaelさんがおすすめしてた、「麦ふみクーツェ」。
ああ、すごく良い本です。ひさしぶりにのんびりとゆったりした気持ちでページをめくっています。
知り合い5人くらいに薦めたい本です。ishmaelさん、いつもいつもありがとう!

願えば叶うモノで、なんだか棚ぼた式に「モーターサイクル・ダイアリーズ」のDVDが手に入りました。やったあ。
週末はメイキングビデオを観ながら昼寝なんてしてしまう。お昼寝、久しぶりです。DVDというのは不思議なもので、買い始めると癖になりますね。本日、「さよなら、さよならハリウッド」も注文。おそらくはライフスタイルに関係があるんじゃないか。一人暮らしならレンタルしてきたらちょっと眠くても徹夜でみきって返却しちゃうけど、同居人がいるとそうもいかない。特に私の居候宅では、7歳になるお嬢様がチャンネルの全権利を掌握しているので、私が好きな時間に好きな番組を観るのは非常に困難なのです(よかったもともとテレビにそう執着がなくて。もし私がテレビに愛着のある女だったら1週間でこの環境はもたなかっただろう)。だからいつでも観たいときに観れるように手元に確保しておく必要があるのです。そして、観たいときに観れる、というのは、ものすごく精神衛生上、良いのです。
そういえば、なんだかお嬢さまはディズニーが大好きで、まあ子供はみんな大好きかもしれないけれど、なんだろう?あのディズニー関連の番組をみたときの不快感は。きちんと観たわけじゃないからよくわかんないけど、なんだか偶然みたアニメで「子供の心がきれい」みたいなことをがんがん言っていたのが腹が立つ。
実際に私は今までの人生でおどろくほどきれいな心を持った子供に出会ったことはないし、子供の発想にはっとして心を突かれた覚えはない。もちろん私の子供のサンプルはごくわずかなんで、保母さんとか幼稚園の先生とかしていたら、10年に一度くらいそれはそれは美しい心を持った希望のかたまりのような子供に出会うかもしれないけど、私が今まで出会った子供たちは、だいたいはすぐにぐずったり、なにかというとお菓子を食べたがったりしてくちゃくちゃいってるし、共通の会話もないし語彙も少ないから喋っていても楽しくない。そんな子供が「子供だから心がきれいで特別だ」みたいなことを思い込まされてしかも自らそう発言しちゃうなんて、恥ずかしくて顔から火がでそう。
子供の頃って人の悪口いったり仲間はずれにしたり意地悪な人が廻りにたくさんいて学校とかいくのやだったけど、大人になってからの方がずっと親切で優しい人に出会って楽しいよ。
って子供にいいたいんだけど、そんなことで張り合ってもしょうがない。そもそも、この子の順応性、というか自我のなさにも驚く。よく言えばものすごく聞き分けがいいけれど、なぜ、私のことをこんなにもすんなりと受け入れているのだろう?「この人は誰?」「どうしてママじゃない女が家にいるの?」そんな当然の問いを問いかけることを禁じられているような環境ではなく、実にのびのびと健やかに少々甘やかし気味に育てられている。だからさあ。疑問に思えよ。パパに「あんな女追い出して!」とか言えばいいのに、だったら私ももうちょっと自分の立場をはっきり主張できるのに、親子そろって現実を淡々と受け入れていく体質のようだから、私の不満は結局、私一人に返ってきてしまうように思う。この家では、言葉は無力なのかー神様。
扉を閉ざして壁の向こうから流れてくるミッキーのちょっと裏返った声に胃がねじれそうになるのを必死で堪えて、本を読む。とん、たたん


3人で暮らす上で守って欲しいルール。
1.私たちがいるとき、いないときに関わらず、寝室には子供を入れない。
2.3人で並んで食事をするときは、子供ではなく、私の恋人であり、娘の父親であるその人が真ん中にいること。

これを守ってもらえるだけで、私の精神状態はかなり向上するだろう。
だけど、どう伝えようか?
こんな無茶苦茶なルールを、いきなり提示するなんて、なんて嫌な女。



かつての恋人が、さっさと別れろ、と言った。
そんな難しい立場はお前には無理だよ、と。

その言葉に久しぶりに安堵した。
無理して、続ける必要はないし、そうだ。私の立場はとっても難しいんだ、と。
あの人がそういうなら、私の立場は難しいんだろう。

泣いて、言葉を絞って、ぎりぎりまでぶつかり合っていくのと、
少しずつ妥協点を探り合って、ほのかな喜びを味わったり朽ちていくのを見守ったりするのと、
どっちがいいだろう?

どっちでも、いい。
だけど私は、続けたい。

愛しているかなんて、もうわかんなくなってきた。

立ち去っても、私はなんとかやっていけるだろう。
みんな、なんとかやっていけるだろう。

だけど、それはとても哀しい。考えただけで、涙がぼろぼろと出てきてしまうので、
ならば、まだもうちょっとがんばって、どっかに、落ち着ける場所が、ぽっかりと空いていないか、
探し続けよう。
探し続けよう。

麦ふみクーツェ (新潮文庫)

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