鼻行類

成瀬巳喜男の「めし」を観た。
今週は朝10時半からと13時からの2回の上映。ランチを犠牲にして、広尾での仕事の前に鑑賞する。


今まで観た6本の中で一番好きです。誰かに薦めるならば「流れる」をご覧なさいと言うけど(「乱れ雲」を観ていないのでこれをみたら変わるかもしれないけど)、好きな映画と言われたら「めし」と答えるだろう。
なんと言っても母親役の杉村春子が最高。夫とうまくいかなくて家出をしてきた原節子に向かって、微笑んで「おまえが飛び込んでいった人だけあってなかなか見どころのある人だと思ってるんだよ」(ごめんなさい正確な台詞じゃないです)と言う言葉に思わず涙がこぼれるかと思った。夫役の上原謙が、すぐ帰ってくると思って手紙を書かなかったよ、と飄々と言うところもすごく良いです。結局具体的には何も変わらないけど、それでいい。原節子の幸せそうな顔が本当にきれいで、観ているとこちらも微笑んでしまう。あー美人っていいなー。

今読んでる本。

鼻行類 (平凡社ライブラリー)

鼻行類 (平凡社ライブラリー)



鼻行類という新しく発見されたほ乳類の観察記録。ものすごく夢のある本です。82ページのランモドキなんか超かわいい!