シャットダウン

Chartreuse2007-10-14

許容を越すと、熱が出て強制的にシャットダウンするみたい。
昨晩から熱がぱーんとでて、本日は一日中寝込んでいた。
喉が痛い訳でもなく、咳があるわけでもなく、ただひたすらだるくて眠い。
いろいろな夢を見た。断片的に様々な場面が現れては消えていき、途中からそれは夢だと気づいている。最後の夢は、私の人生で一番驚いて、楽しくて、悲しくて、輝いて、傷ついて、喜んだ、あの2005年8月のヴェニスの日。あの人がラウンジのソファから立ち上がる瞬間は、私の身体に占める割合があまりに大きいから、思い出す度に吐きそうになる。おそらく死ぬ前に最も幸福だった瞬間として、思い出されるだろう。私は、幾度となくあの日を思い返して、私はもっと上手くできたのか、なにか別の道があったのかと考えた。だけど、選択の余地は他には全くなかった。それくらい、完璧だった。もっともっと続きが見ていたいのに、次第に覚醒していく。
起きると2時過ぎ。
親子はでかけているので、誰もいないリビングにタオルケットを引きずりだして、録画していた映画のタイトルを眺める。「灰とダイヤモンド」「山猫」「靴に恋して」「8人の女たち」「僕を葬る」・・・。うーん、なんかもっとばかばかしいのがいいな、と思っていると「40歳の童貞男」というのがあった。まあタイトルがほぼすべてを物語る映画なのだけど、途中で寝てもいいやと思いながら観たら、予想通り楽しめた。処女というのは、なんか価値があったり神聖めいた感じになるけど、童貞っていうのは、それだけでネタになるから楽しい。
結局私は、セックスをしない恋というのもいいなあ、という単純な心理に落ち着いてしまった。いや、映画でも最終的には幸せなセックスをしていたけど、セックスを成し遂げて歌い踊りまくるほど幸福そうだったけど、なんかな、次は童貞と恋をしよう。って、違う、思っていたことと激しく違うことを言ってしまった。やっぱりまだ熱があるみたい。