あっという間に11月も終わりで恐ろしいことでございます。
毎週岡山だの大阪だの北海道だの名古屋だの日帰りで出張があります。慣れればたいしたことないんでしょうが、やっぱりまだ日帰り出張というのは疲れる。かつてガイドブックを作っていたころは、できるだけその土地の名所や名物や歴史などを学んで見てくるのが仕事だったので、ガイドブックを辞めた後もバカンスにでかけては各地の料金表とか営業時間とか見所を短いキャッチで表現してしまっていた職業病に悩まされていたものですが、今では単にその土地までいってたった一つの目的を達成するためだけに数時間かけて行って帰ってくる。新大阪の駅のホームでまるで地下鉄なみにやってくる新幹線をぼんやり眺めながら、つくづく変な生き物だと思う。こんなにも人は移動しなくちゃいけないのでしょうか。私は、机の上で、いくらでも創造力を働かせて書くことができるのに。煙草臭いおじさんに分かり切った話を聞きに行くまでもないのに。友達が通い始めたコピーライター養成講座の宿題の、「新しくどこでもドアが発売になりました。キャッチコピーを考えなさい」という課題に頭を悩ませていたが、「できないビジネスマンにどこでもドア」とかどうだろう。急ぎ足で移動するなんて流行らないよね。
どこにもいけないドアが欲しい。