いやー。参った参った。生まれて初めて点滴を受けました。
昨今の過密スケジュールがたたってか、昨日は目黒雅叙園にお仕事で向かう途中にだんだん血の気が引いていき、鳥肌とめまいが。アルフェミニを買おうと思って目黒駅のヒグチ薬局に入ると、今時の薬剤師かどうかもわからぬ曖昧な店員ではなく、長老みたいな薬剤師がでてきて、それならこれが良いと生薬がたっぷり配合された1180円もする栄養ドリンクを勧められた。その後「あんたのような症状にぴったりなのが高麗人参じゃ」と高麗人参のパンフレットがファイリングしてある資料を渡されるが、私はいまそれどころじゃない。栄養ドリンクだけをもらって店をあとにする。それでもあまり回復せず、目黒雅叙園に着くものの、早々に退散。もう歩くのもやっとになったので、目についた病院に自発的に飛び込み症状を告げベッドに横にならせてもらった。その後医者がやってきてなにやら質問をされ内診をされたのだけど、その日は夜重要なパーティーが二つあり、ワンピースを着用していたのだが、その肩ひも対策として試みにヌーブラをしていたが故に医者が軽く驚いたことが記憶の片隅に残っている。ヌーブラの悲劇。
で、点滴をしてもらって、小一時間ほど眠って会社に帰って、夜のお仕事へ。
パークハイアットのボールルームではあるクリスタルメーカーのパーティーがきらびやかに催されており、エディターだとかスタイリストだとかを紹介されるがみんなそんな場にいると驚くくらい見分けがつかないことがおもしろい。本当に私は場違い、という思いが耐え難く沸き上がってきてお腹から何か「場違い獣」みたいなのが、しゃーってでてきて周りの着飾った女やシャンパングラスや仰々しいフラワーアレンジメントとか食べるんじゃないかと思った。食べちゃえばいいのにと思った。
あ、でもトマトのジュレとクリームのアペリティフは最高においしくて、さすがパークハイアット。帰り際に、滅多にここまでこないから下のパティスリーでケーキを二つ買ったのだけど、その完成度も驚くほど高いです。帝国ホテルのガルガンチュアももちろんすばらしくおいしいのだけど、あそこはショートケーキ1つで700円から800円というちょっと私の日常のケーキ支出価格じゃない。こっちは一個400円〜500円と、街中のお店と変わらない値段です。お立ち寄りの際は、ぜひお試しになってくださいませ。

トマトのジュレでちょっと元気になったかな?と思ったけど、やっぱり体はだるくてタクシーで家まで帰る。車窓から町並みをぼんやり眺めていると、今度は「家に帰りたくない獣」がお腹からしゃげーってでてきて、タクシーの運転手を食べそうになる。
このところのいらいらの原因は、ほぼ、この住環境にあると思う。出て行かなきゃ出て行かなきゃと思いつつ、資金が乏しいのとそれ以上に家を探す暇がないのと引っ越しにまつわるエトセトラを思うと、いつもはちゃっちゃと物事を決める私だけれども今回はなかなか腰があがらない。来年の夏にはちょっと大がかりに移動しようと思っているのでどうせまたどこかに移っても一年弱しかすまない。だから、元恋人も気にしていないみたいだし、ここは図太く居座ってやろうかと思っていたのだけれども気にしないふりをしていても、ストレスは着々と私の心に積み重なっていく。あと2ヶ月もすればパリコレが始まって、元恋人は2週間程度日本を不在にする。その間、娘はどうする気だろう?私が面倒見なきゃいけないんだよね?小学校ではちょうどその時期、運動会あるよね?ほっとくのはかわいそうだけど、私が行くわけにいかないでしょう?
周りからみたら私はひどい女だ。そうせざるを得ない状況だということは傍目からはわからない。私だって自分のような女が、同級生の父親の新しい彼女だったら批判の目でみてしまうだろう。元恋人のご両親はすばらしく良い方々で、私のことをとても温かく受け入れてくれる。私は彼らに対してきちんと自分の気持ちを、今私がおかれている状態を説明したいと思う。そうできない自分を哀しく思う。

あーあ。リセットしないな。でもどこから?わかんない。