名古屋紀行

ちょっと名古屋にいってきました。
目的は愛知で開催中の「愛・地球博」。
しかしながら金曜日の深夜、再びドラキュラと月夜のダンスを踊ってしまい、帰宅は朝5時。そのまま睡眠をとらずに名古屋にむかいます。徹夜明けの旅行。ああ。
愛知万博会場に到着したのは午前11時。陽はぐんぐん高くなり、容赦なく照りつける。汗が滝のように流れます。成人してから初めてこんなに暑いところをふらふらしたよ。結局どのパビリオンも長蛇の列で(3時間待ちとか!)ほぼ何も見なかったのですが、比較的空いていたアフリカンパビリオンでヘナ・タトゥーをしたり、

カボチャと牛肉のカレーなどを食べたりして楽しんだ。

連れが食べたのは、クレオパトラライス。

何がクレオパトラかわかんないけどそれなりに美味しい。でも日陰がないんだよ。陽に灼けるよ!脱水症状になるよー。で、人気のない(失礼)カザフスタンとかスリランカとかのパビリオンを見て、モリゾーとキッコロと記念撮影をして(行く道すがらどっちがモリゾーでどっちがキッコロか議論になりました。私の勝ちだった!)、早々に退散。自然の叡智もあんまし感じなかったし、結局なんの計画も立てずにふらりと行ったから(その緩い感じが今時っぽくていーじゃん)みんなが行くようなパビリオンなんて全然観なかったから万博の何を楽しんだかは不明だけどそれなりに楽しかったよ。
その後名古屋市内へ。13年来の親友の家におじゃまします。彼女は私の大親友。自分の命か彼女の命かと問われれば、彼女を選ぶくらい私は彼女を信頼しているし尊敬しているのだけど(会うのは年1、2回だけど)、相変わらず彼女は颯爽としていて、そのそこはかとない魅力で、私は彼女に打ちのめされる。

夕食は名駅前にある、串カツとどて煮の店に連れて行ってもらう。すげー。ミラクル名古屋。入り口にはどて煮の大きな鍋や次々に揚げられる串カツのカウンターがあって、

店の前で立ちのみをする人はそこから勝手にとって食べるシステムらしい。会計は最後に串を渡してそれで数えるらしい。中は相席の椅子席になっていて、6時前で既に満席だったので最初は外で立って食べる。そのシステムに戸惑う東京の子羊たちに次々にチャチャを入れる名古屋のおじちゃんおばちゃん。本当に素敵なところです。で、どて煮や串カツや

(串カツは何にも付けてないヤツと味噌と、あとテリってのがあって、テリは上品で美味しかった)おでんを死ぬほど食べて3人で瓶ビール5本飲んで6100円。最高だ!名古屋。連れも私も非常に満足。毎日来たいくらいです。

その後ほろ酔いで栄へ出て、名古屋の夜を闊歩する(と言っても夜8時だが)。名古屋の街中に突如として登場した観覧車や

テレビ塔を見て

はしゃいで、やっぱり最後はカラオケだー(今朝行ったばかりだから16時間ぶりだね)!発見したのはカラオケ館のカードは全国共通だということ。


深夜、1ルームのマンションに雑魚寝をしながら、旧友と語りながら、思う。最後に、ちゃんと睡眠をとったのはいつだろう。最後に、満たされたのはいつだろう。
停滞をおそれて必死に、流されて、流されて来たけれど、いつもどこかの深夜のカラオケボックスや始発待ちのホームや異常に明るい午前2時の渋谷の交差点で、膨らんだ私は脱皮して、前へ前へ押し出されてみたけれど、度重なる脱皮で私はすかすかになってしまった。

ドラキュラの妻であろうが、もてない26歳女であろうが、私は、生きるのよ。この世界で。


翌日は名古屋市内を観光して、念願のひつまぶし。
何を隠そう私は鰻が大好きです。有名なひつまぶしの店は結構日曜日が休みで、「しら河」という栄ガスビルの地下にある店に行く。12時前でも結構ならんでるんだね。
40分ほど待った末、「上ひつまぶし」と「う巻き」を注文します。

旨いです!やっぱり私は普通の鰻重の方が好きだが(だがここで鰻重を頼むような無粋なことはしませんよ)、これはこれで旨い。お茶漬けにするのは香ばしさが損なわれてちょっともったいないような気がするが(しみこみ系が苦手だから。exカツ丼、からっと揚げてべちゃっとさせる意味がわかんない)、そこにも魅力があることは認める。私は鰻には山椒派なんですが、わさびも意外といいね。

そして名古屋の不可解な点字ブロックについて議論を交わし(このまま進むと木にぶつかるよ!)

素晴らしい想い出をくれた名古屋を出発。帰りは東名高速です。
途中、富士川サービスエリアで休憩をしたのですが、ここで私はちょっとした衝撃を受けた。なんと、ここのSAは一般市民が気軽に出入りできるのです。もちろん徒歩の人だけですが、通用門みたいなのがあって、外からその辺の人がSA内のマックにバリューセットを買いにきたりしている。なんだか高速って乗ってしまったら外界とは遮断されると思っていたので、このオープンな感じが斬新でした。

途中渋滞に捕まったりしながら東京に帰ってきたのは夜8時過ぎ。昨日の朝飛び出したっきりのアパートで、ビールと、栄の三越で買ってきた天むすと手羽先を食べながら、乾杯。体は心地よく疲れていて、眠気はごく自然にやってきて、私は、何の躊躇いもなく眠りに落ちる午後10時。起きると朝7時半。東京は晴れ。カーテンを開けると、外は白い朝の光で半袖のサラリーマンが自転車で通り過ぎていく。洗濯物を干そうと裸足ででたベランダのタイルは灼けて熱くて、私は鉄板に放たれた海老みたいになって、本当に、夏が好きだと思う。
また、一週間の始まりです。